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施工事例

Construction Example

乙事の木遣り台

  • 商業用物販
  • 所在地
    長野県
  • 施工
    令和4年
  • 用途
  • サイズ
  • 型式
 
【メンバー】※1
設  計|樋口 貴彦 + 大和田 卓 + 齋藤 遼
構造協力|村上 翔
 
【 コメント 】
7年に一度、長野県の乙事集落で行われる諏訪社御柱祭では地域住民が中心となり御柱を集落内で曳いたり境内で垂直に建ちあげる。その際に力を合わせべく、みんなを鼓舞する「木遣り」という唄をうたう。この装置として、地域の木材で伝統的な「貫構法」を用いた舞台をつくるプロジェクトである。もちひこは、境内に建てられた「神社木遣り台」の天蓋の製作を担当した。
お祭りで重要な役割を果たす木遣りの舞台として祝祭性に華を添えるべく、赤と白の二重の天蓋(ウルトラマックス)が採用された。本材は一般的に倉庫などの外装材として用いられることが多いが、幕材らしい軽量感と厚手な重量感を活かすことで隣接する神社の屋根と呼応するようなしっかりとした懸垂曲線を再現することができた。また、幕材の端部にマジックテープをつけることで組立解体や強風時の取付・取外しが容易にできるように配慮している。
 
なお、本プロジェクトは、地域の歴史、文化、自然資産の維持・活用、後世に伝承していく「乙事学プロジェクト」の一環である。
 
【受  賞】
SDレビュー2022に入選し、SD賞を受賞。
 
 
※1:樋口:東洋大学教員、大和田:日建設計|Nikken Wood Lab、齋藤:齋藤遼建築事務所、村上:SCALA Design Engineers 
 
撮影:楠瀬 友将 Tomoyuki Kusunos